脳梗塞・脳出血や整形外科疾患の後遺症に対する新しいリハビリ方法である認知運動療法(認知神経リハビリテーション)の紹介。 麻痺や痛み・しびれの回復へ向けた日々の取り組みや基本的な考え方の紹介、相談コーナーもあります。

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1月20日に兵庫県認知運動療法勉強会に参加しました

今回は昨年11月に名古屋で開催された、

認知運動療法研究会アドバンスコースの報告でした

勉強会に参加されていた先生とディスカッションする中で、

入院期間と機能回復との間に存在する葛藤を感じました

そこでは「患者さんの状態に応じて、セラピストが何を教えるのか」

が重要ではないかという話になりました


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この度、1月20日に兵庫県認知運動療法勉強会に参加しました

今回は、後輩と二人で参加させていただきました

いつものように仕事を急いで終わらせて、すぐに電車に飛び乗ります

片道1時間強かかる電車の中では、

最近、訪問リハに異動になった後輩と臨床や研究についてディスカッションして過ごしました

勉強会に参加するときは、後輩たちとゆっくり話ができるので、とても良い時間になっています

みんな熱くて良いスタッフばかりです

7時過ぎに兵庫県立総合リハビリテーションセンターに到着

相変わらず大きな訓練室

平行棒がズラリ

まさに体育館です


今回の参加者は、約30名

内容は、昨年11月に名古屋で開催された認知運動療法研究会アドバンスコースの報告でした

手の機能回復について

歩行の機能回復について


の二つの報告がなされました



「手の機能回復について」では、今までされてきた手の研究の歴史を振り返るとともに、

新しい訓練が提案されました

まず、システムアプローチの重要性が言われていました

一つの行為という機能システムは、構成要素(コンポーネント)に分けられます

さらに、構成要素(コンポーネント)は機能単位に分けられます

機能についての詳細はコチラP8~
子どもの発達と認知運動療法子どもの発達と認知運動療法
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上肢の構成要素(コンポーネント)として、

リーチング

アプローチ

グラスプ・ピンチ

オペレーション

が挙げられました


そして、これまでされてきた手の研究を振り返り、

手に特徴的な情報メカニズムから新しい訓練が提案されました

手に特徴的な情報メカニズムとして、

対象物を包み込むようにして探索することができる

目ではみえないところにあるものを「見る」ことができる

手の複数部位から来る情報を同時的に分析することができる

ことなどから新しい訓練が提案されました


発表された先生もおっしゃっていましたが、

手に対する評価や訓練の視点が非常に細かいということを感じました



次は「歩行の機能回復について」です

アドバンスコースでの高知医療学院の高橋先生が講義された、

「立位での歩行訓練」という講義資料をもとに報告がなされました

「なぜヒトは歩けるのかという問いが投げかけられ、

人間は機械ではないこと

類似性転移ではなく異質性転移により歩行は発達することが強調されました

学習の転移についての詳細はコチラP106~    
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中でも、 「ヒトは歩くために歩く練習をしているのではなく、環境世界と関係を作る過程において運動が発達する」という言葉が印象的でした

実技では、

臥位における股関節内外転の空間課題

座位における傾斜版を用いた課題

立位における足底のスポンジ識別課題

が行われました

実技に際して、臥位における股関節内外転の空間課題のデモンストレーションでは、

股関節内外転の特異的病理を観察する

はじめに股関節内外転をどのような情報(知覚仮説)によって認識しているのか問う

健側やセラピストの言語による援助によって股関節の運動覚に注意を向けた時に、特異的病理がどのように変化するかを観察する

といった具体的な手順が説明されていました

このように、情報(知覚仮説)と特異的病理との関係を評価することは、

先日、京都で発表させていただいた「上肢の特異的病理の観察」 とも同じことであると感じました



実技の時間では、勉強会に参加されていた先生とディスカッションをさせていただく機会がありました

内容は、

「回復期病棟で下肢のBr.StageがⅢ~Ⅳレベルの患者さんにおいて、

入院期間が3ヶ月など決められている場合、どの時点で装具を装着すべきか

どの時点で歩行の耐久性を伸ばす訓練を行うのか


というものでした

実用歩行のためには、装具をつけて歩行の耐久性を伸ばすことが求められるが、

麻痺側の筋緊張が亢進してしまう

認知運動療法によって、できるだけ筋緊張が制御された歩行を獲得してもらいたいが、

どの時点で歩行距離を伸ばす訓練を実施すればよいのか


難しい問題です


私も前の病院では、同じような悩みを抱えていました

長期的には装具をつければ歩行は自立するけれども、

できるだけ異常な筋緊張が生じないようにしてあげたい

早期から歩行訓練を行うと異常な筋緊張が出現してしまう

入院期間が決まっており、実用的な歩行訓練もしなければならない


入院期間と機能回復の間に存在する葛藤です

みなさんも同じような葛藤を感じてらっしゃるのではないでしょうか


正直なところ、私は前の病院では認知運動療法を本格的に実践できてはいませんでした

前の病院は一般的な回復期リハビリテーション病棟でした

自信もありませんでしたし、周囲の目がきになっていたのも事実です

大阪に来て認知運動療法の臨床を経験して約3年

今は、

回復期リハビリテーション病棟においても認知運動療法は実践できる

と考えています


それは、認知運動療法では訓練を通じて

「体の気をつけ方」

「上手く動作を行うためのコツ」


を患者さんに学習していただくことを目的としているからです

患者さんが訓練を通じて、

「立ち上がるときには、体を真っすぐにして、足の裏の感じなどに注意すれば楽にたつことができる

と気づいていただくことができれば、

そのコツを生活の中でも活かすことができると考えます

そうすれば、異常な筋緊張も出現しにくいと考えます


上記の歩行についても同じことが言えると思います

どの時点で歩行距離を伸ばす訓練を実施すればよいのか

どの時点で病棟歩行を開始するのか

といった点は症例によって異なるとは思いますが、

重要なのは、

「患者さんの状態に応じて、セラピストが何を教えるのか」

ということであると考えます

訓練において患者さんの生活とかけ離れた難しいことを教えてしまうと、

患者さんは動作時に注意することができません

生活の中でも注意することができず、異常な筋緊張にも繋がると思います

患者さんの動作における問題に応じた、適切な内容(コツ)を教えることによって、

患者さんは生活の中でも注意することが可能になり、

異常な筋緊張も出現しにくくなると考えます

どのような内容を教えればよいのかということは、患者さんの状態によって異なります

それは、日々の問題-仮説-検証作業によって、徐々に明らかになってくるものと思います

前回行った訓練効果が残っていないようであれば、教える内容を変えなければなりません

しかし、前回の訓練内容を患者さんが覚えていることや、

異常な筋緊張の制御が持続していたならば、

教えた内容が適切であった可能性が高くなります

そうなれば、セラピストも少しずつ自信もついてきます


認知運動療法を通じて患者さんがコツをつかむことによって、

機能回復や動作能力の向上につながるという経験が

認知運動療法を実践するための自信につながる
と考えます

患者さんが良くなるという結果が出れば、周囲も認めてくれると思います

そのためには、

まずは訓練の一部分でも認知運動療法を実践する

ことが良いのではないでしょうか

翌日にも教えた内容が持続していれば自信がつくと思います



まずは一歩ずつ・・・



一歩ずつ進んでいったその先に、

患者さんの回復とセラピストとしての自信が生まれるのだと思います



次回もお話できることを楽しみにしております


皆さんも臨床で困ったことや、感じたことなどが多くあるのではないでしょうか

掲示板などを通じて、みんなでディスカッションができれば心強いです


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コメント
この記事へのコメント
おはようございます
おはようございます。すごく興味深く読ませていただきました。
特に手のアプローチの方法は凄く細かく情報を教えてほしいです。
大まかでは、私が考えて自己流でやってることだとおもってまうが、やはり、確信、自身をもって、結果をだせるまでにいたってないのが、現状です。私が悪いのでしょうけど。自分の判断でこれがいいと決めてしまうとつきすすんでしまい、無駄な時間をついやしてしまてました。
 本の紹介もたすかります。ありがとうございます。

入院期間できること。私、凄く実感があります。私は。朝から夜まで
誰にもまけないくらいやりましたが、やはりベットから車いすの移乗、
立ち上がり、平行棒、杖歩行、などすこしづつ階段をのぼていくので3ヶ月という期間は難しいです。
 幸い、生活での自立ができていたので、助かりました。体の回復もですが、生活、トイレやお風呂などを求めてしまうと、時間の配分がむずかしいですね。
メールでやりとりしてる先生と認知運動療法のお話をすることがありますよ。みなさん、改まって実践してるのではなく、自然と患者にフィードバックしてるみたいですよ。まるさん、なんで、そんなに詳しいのていわれて、ちょっぴり、笑顔です、
いつもオープンな情報、ありがとうございます。
2009/01/22(木) 09:03 | URL | まるさん #XD/8Df/M[ 編集]
ありがとうございます
>まるさんさん

コメントありがとうございますv-353

手のアプローチ方法ですねv-21

決まった方法があるわけではなく、

患者さんの状態によってアプローチ方法は異なると思いますが、

今後、少しでもお役に立てる内容をお伝えできればと思いますv-22


限られた入院期間で多くのことを学ぶということはとても大変なことなのですねv-393

いかに効率よく学習していただけるかを考えることがセラピストの役割でもあると考えておりますv-354

>メールでやりとりしてる先生と認知運動療法のお話をすることがありますよ。

いろいろ情報交換されているのですねv-280

何か良い情報がありましたら、ぜひとも教えていただければ幸いですv-22
2009/01/23(金) 07:49 | URL | 白いなまけもの #-[ 編集]
ありがとうございます。
マイミクもなって頂いているこーじです。
非常に面白い内容で、感心しました。

確かに装具の件、自分も全く同じ内容を考えています。
在宅復帰のために、歩かなければならない、でも異常な歩行のまま今後の生活をする・・・と考えると葛藤が生まれますね。

その判断は、患者様に任せています。

歩くといった行為でも、どのように歩きたいのか?装具をつけてでも歩きたいのか?といったことは最初に十分話をしておきます。

答えにはなっていないとは思いますが、実際の臨床で働いている者は皆同じ葛藤があると思います。
2009/01/23(金) 11:33 | URL | こーじ #-[ 編集]
コメントありがとうございます☆
>こーじさん

コメントありがとうございますv-353

>歩くといった行為でも、どのように歩きたいのか?装具をつけてでも歩きたいのか?といったことは最初に十分話をしておきます。

どのようなリハビリをするにしても、しっかり患者さんに説明することは必要ですよねv-278

入院期間やリハビリ期間などの制約はありますが、できるだけ患者さんの想いに応えられるセラピストになりたいものですv-354

>実際の臨床で働いている者は皆同じ葛藤があると思います。

みなさん同じ葛藤を感じてらっしゃるのですねv-280

掲示板などを通じて皆さんでディスカッションすることによって、少しでも良い方向に向かえばよいですねv-22
2009/01/25(日) 11:14 | URL | 白いなまけもの #-[ 編集]
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