脳梗塞・脳出血や整形外科疾患の後遺症に対する新しいリハビリ方法である認知運動療法(認知神経リハビリテーション)の紹介。 麻痺や痛み・しびれの回復へ向けた日々の取り組みや基本的な考え方の紹介、相談コーナーもあります。

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先日の記事(詳しくはコチラ)に引き続き、

「認知運動療法によって感覚障害は回復・改善可能なのか

をテーマとした記事を4回に分けてお伝えしています

今回は、Part2

「感覚障害は改善するのか

について、脳科学の知見を参考にしながら、

説明していきたいと思います


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先日の記事(詳しくはコチラ)に引き続き、

「認知運動療法によって感覚障害は回復・改善可能なのか


をテーマとした記事を4回に分けてお伝えしています





Part1:「認知療法によって感覚障害は回復・改善可能なのか 」(詳しくはコチラ

Part2:「感覚障害は回復・改善するのか 」

Part3:「感じるための二つのポイント」

Part4:「異常感覚(痺れや痛み)の原因とは 」





今回は、

「感覚障害は回復・改善するのか


について





いただいたご質問に答えさせていただきながら、

以下に私の考えを述べさせていただきます





特に上肢は肘から先、下肢は膝から下の感覚異常が酷いです。

手や足の先に感覚障害をお持ちの場合、

手で何かを操作する際や歩く際に、

大きな問題となっておられるのではないかと思います





それなのに目視していれば、ある程度指も単独で動かすことができるのです。

人の運動は筋肉の運動に加えて、

目で見ている情報(視覚)や体で感じる情報(体性感覚)などが

組み合わされて調整されています(詳しくはコチラ





目で見たものをつかむ時は、

目で見た「距離感」にあわせて、

WS000002_20100514195224.jpg

「体をどの程度動かせば届くのか」といった

体で感じる情報を計算し、

WS000007_20100514195223.jpg

最終的に、筋肉を働かせます

WS000001_20100514195224.jpg

また、目で見た感覚と体で感じる感覚をもとに、

動きの中での微妙な調整も行っています

WS000008_20100514195257.jpg





人の運動の多くが、

目で見ている情報(視覚)に頼っています

そのため、

「体で感じる情報(体性感覚)」が鈍くても、

     目で見ている情報に頼ることで

  「目視していれば、ある程度動かすことができる」


のだと思います





しかし、適切に筋肉を調整するためには、

「体で感じる情報(体性感覚)」から作られる

運動イメージ(運動のプログラム)

がとても大切になります(詳しくはコチラ





そのため、

「体で感じる情報(体性感覚)」が鈍い状態で

目で見ている情報(視覚)に頼った運動
を行うことは、

運動イメージ(運動のプログラム)が

正しく作られていない状態
であるために、

筋肉の調整が上手くいかず、

手足の筋肉が硬くなる

手足の筋肉の調整が上手くいかない


と行った運動の問題

生じる可能性があります

WS000000_20101215005730.jpg





「目視していれば、ある程度動かすことができる」際の動き方は、

ぎこちない動き

になっているのではないでしょうか




そのような場合、 今後、

「体で感じる情報(体性感覚)」が回復されることで、

運動イメージが修正され、

適切な運動の調整を行うことが可能となり、

より動きやすくなる

可能性があると考えられます







この感覚障害だけはいろいろ自分なりに調べても
 有効なリハビリ方法が見つかりません。

「見かけ上」は改善した事例があるようですが、
 このような方法で本当に感覚が戻るのか疑問に思っています。

絶えず麻痺側を使うようにしていれば「感覚入力」があるので
 徐々に改善してくるでしょうというのが私の担当OTの見解です。





私の経験上、

単に「麻痺側を使う」だけでは、

   なかなか「感覚の改善」は難しい


のではないかと考えております





脳科学の知見から考えると、

「運動に必要な感覚に対して集中して感じる練習」

を行うことが大切になるようです





脳科学の知見によりますと、

脳梗塞や脳内出血といった脳損傷後にも、

「学習(リハビリ)によって、脳が作り直される」

と言われています





また、

「どのような学習(リハビリ)をするかによって、

            脳の中で働く部位が変化する」


と言われています





脳科学の知見によりますと、

脳の感覚に関する部位は、柔軟性に富んでおり、

身体の変化に応じて脳が変化すると言われています

WS000004_20101215005729.jpg
(サルの2本の指が縫合されると、2本の指に対応する
           脳領域の境界線がなくなるという報告)
〔参考文献〕
○著者:Gazzaniga MS et al
○題名:Development and plasticity
○雑誌名:Cognitive neuroscience:The biology of the mind,2nded:
W.W.Norton & Company,New York,2002,pp611-653





そして、

「動く練習」をすれば、

     「脳の中の動きに関する部位」が働き、

「感じる練習」をすれば、

     「脳の中の感覚に関する部位」が働く


と言われています





つまり、

「脳梗塞や脳内出血といった脳損傷後に

     脳を作り直していくためには、

        どのような学習をするのかが重要」


と言えると思います





「動く」ことと「感じる」ことはバラバラではなく、

それぞれが関係し合って働くものですが、

「脳の中の感覚に関する部位」を働かせて、

     脳を作り直していくためには、

       「感覚に対して集中して感じる練習」


が有効になると考えられます





しかし





脳梗塞や脳内出血によって、

感覚障害や異常感覚(痛みや痺れ)を

お持ちの方々は、

「良い方の感覚と同じ感覚を探すように

  麻痺側で集中していても感じることが出来ない



ということが多くあると思います





そこで





「感じる練習」を行うためには、

「数多くの感覚情報から、どの感覚に注意を向けるのか」

ということが大切になります





私たちが「感じている内容」は、

たくさん体に入力されている

        感覚情報の一部


に過ぎません





例えば、ある物を触っている時には、

注意の向け方によって、

様々な感覚を感じることができます





厚み」に注意すれば、

  「物の厚みを感じる」ことができます

WS000001_20101215005729.jpg





表面の素材」に注意すれば、

  「素材の材質を感じる」ことができます

WS000002_20101215005729.jpg





重さ」に注意をすれば、

  「物の重さを感じる」ことができます

WS000003_20101215005729.jpg





つまり、

脳に入ってくる数多くの感覚情報から

   ある特定の感覚情報に注意を向けた結果が、
 
      私たちの意識に上る「感じる内容」になる


と言えます





そのように考えると、

注意が向いていない感覚情報は

    私たちの意識に上らないために、
 
          感じることができない


ということになります





ここでお気づきの方も

いらっしゃるのではないでしょうか





そうです





脳梗塞や脳内出血によって

感覚障害や異常感覚(痛みや痺れ)を

お持ちの方々の、

「麻痺側で集中していても感じることが出来ない

という現象は、

「脳に入ってくる数多くの感覚情報から

   ある特定の感覚情報に注意を向けることができない

             ために感じることが出来ない」


という可能性もあり得るということになります





次に、運動との関係について考えてみます





運動をしているときには、

様々な感覚情報が脳に入ってきます





その時の運動に必要な感覚もあれば、

そうでない感覚もあります

そして、運動の変化に応じて、

必要な感覚も変化します





そのため、

運動の変化に応じて変化していく

   感覚の種類や感覚の組み合わせに

       その都度、注意を向けていく能力


が必要になります





脳科学の知見によると、

「数多くの感覚入力からどの感覚に

     注意を向けるのかによって、

          働く感覚の部位が異なる」

「注意が向いている感覚の部位が働き、

       注意が向いていない感覚の部位は働かない」


と言われています

WS000005_20101215005728.jpg
(訓練された指に対応する脳の領域は大きくなり、
  訓練していない指に対応する脳の領域は小さくなるという報告)

〔参考文献〕
○著者:Jenkins WM et al
○題名:Functional reorganization of primary somatosensory cortex
in adult owl monkeys after behaviorally tactile stimulation.
○雑誌名:J Neurophysiol 63:82-104,1990





したがって、

「感じる練習」を行うためには、

  「運動の変化に応じて数多くの感覚入力から

          適切な感覚に注意を向ける」


ということが大切になると言えます






以上の知見より、

「感覚障害は改善するのか

というご質問に対しては、

「運動の変化に応じて数多くの感覚入力から

   適切な感覚に注意を向けて感じる練習をすることで、

     脳の中の感覚に関する部位が作り直され、

         感覚障害が改善していく可能性がある」


ということが言えると思います





しかし、

脳梗塞や脳内出血によって

感覚障害や異常感覚(痛みや痺れ)を

お持ちの方々にとっては、

「運動の変化に応じて数多くの感覚入力から

         適切な感覚に注意を向ける」


ということは、なかなか難しいことでもあります





そこで





次回は、

「感じるための二つのポイント」

について、まとめていきたいと思います





感覚障害痺れ・痛み以外にも

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