脳梗塞・脳出血や整形外科疾患の後遺症に対する新しいリハビリ方法である認知運動療法(認知神経リハビリテーション)の紹介。 麻痺や痛み・しびれの回復へ向けた日々の取り組みや基本的な考え方の紹介、相談コーナーもあります。

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先日、掲示板に

「反張膝」についてのご質問

をいただきました

今回は、認知運動療法の考え方からみた

「反張膝」の原因

として考えられることを説明したいと思います

新しい「反張膝」の治療に繋がります


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先日、掲示板に

群馬@太田さんから

「反張膝」についてのご質問

をいただきました

詳しくはコチラです





私のリハビリ仲間の話ですが、

装具も付けず杖もほとんど突かないで歩ける人がいるんです。

でも歩いているとき膝のロックが少し変な感じに見えるんです。

筋肉で膝をロックしているのではなく、

大腿骨と脛の骨?でロックしているように見えるんです。

膝に緩みが見えないんです。

このままでは

「反張膝」(バックニー)

になってしまうように思えるのは私だけでしょうか?

本人に適切なアドバイスが出来ればと思っています。






リハビリ仲間の方が

「反張膝」のような歩き方

をされているとは、

とても心配なことだと思います





「反張膝」の原因は、

     一人ひとりによって異なる


ことが考えられますので、

決まったアドバイスはないかもしれません





そこで、

認知運動療法(認知神経リハビリテーション)の

           考え方からみた「反張膝」の原因


として考えられることを説明させていただいたうえで、

どのようなことに気をつければよいのか

 (どのような感覚情報に注意を向ければよいのか


について、説明させていただきます





今回、ご質問いただいた

大腿骨と脛の骨?でロックしているように見える

という症状について、

断言することはできませんが、今後、

筋肉を使わずに関節の構造によって支える

ことが続くことで、

長期的には反張膝になる危険性はあるのではないかと思います





本来、膝関節は、

筋肉と関節の構造によって支える仕組み

になっています

膝関節は靭帯や関節包と言われる組織

に包まれており、

不安定にならない構造になっています

そのため、

筋肉を使わなくても膝関節を伸ばした状態

であれば、ある程度は体重を支える


ことができます





しかし





筋肉を使わずに関節の構造だけに頼る状態

が長期間続いてしまうと、

膝関節が伸びる方向へ常に力がかかる

ことになることから

靭帯や関節包が痛んでしまい、

関節が不安定になってしまいます

WS000000_20100604015235.jpg





その結果、

「反張膝」

といわれる症状が出現してしまう可能性

があると考えます






ここからは、

認知運動療法(認知神経リハビリテーション)の

            考え方からみた「反張膝」の原因


について説明させていただきます





認知運動療法(認知神経リハビリテーション)では、

反張膝などの運動の異常が生じる原因について、

脳の損傷によって

「感じる方法」がわからなくなることで、

足の動きの感覚や足の裏が地面に接する感覚

といった

体性感覚を適切に感じることができなくなる

ためと考えています





反張膝における目に見える運動の異常としましては、

膝関節周囲の筋肉に力がない(筋緊張が低い)

ことや

足関節(下腿三頭筋)の筋緊張が異常に高い

ことが考えられます





認知運動療法(認知神経リハビリテーション)では、

これらの運動の異常に対して、

どのような体性感覚が感じることができないことが原因か

考えなければなりません





この 時、ヒントになるのが

問題がない場合の歩行

です





運動の異常が生じている原因を

適切に感じることができない

と考えているので、

反張膝という運動の異常が生じているのは

問題のない場合の歩行における

何かの体性感覚が感じることができていない


ことが原因だと考えられます







それでは、

反張膝が生じる場面では、

何を感じなければならないか

考えてみます





反張膝が生じるのは、

麻痺側の片足で体重を支える場面

になります






そのため、

問題のない場合の歩行における

    片足で体重を支える場面では、

       何を感じなければならないか


を考えます





歩行においては、

片足を振り出した後に

地面に足の裏を着け、

その足で体重を支えます





この時の

地面に足の裏を着け、

  その足で体重を支える

     までの間に起こっている

          体性感覚の変化


を感じなければならないのです





写真を見ながら簡単に説明します





WS000002_20100604015235.jpg

この時は、

踵に体重がかかっています

そして

足の各部位の位置関係

踵より膝関節が後ろにあり、

膝関節より股関節が後ろ

にあります





WS000001_20100604015235.jpg

そして、この状態から、

腰から上(頭や体)が前方に移動

すると共に、

踵から足の裏全体へと体重がかかり

踵と膝関節と股関節の位置関係が

垂直へと変化


します





このような、

足の裏の体重移動や

踵と膝関節と股関節の位置関係の変化


といった

体性感覚の変化を適切に感じることができない

場合に結果として、

膝関節周囲の筋肉に力がない(筋緊張が低い)

ことや

足関節(下腿三頭筋)の筋緊張が異常に高い

といった反張膝の症状に繋がると考えます





言い換えれば、

上記のような体性感覚の変化を

    適切に感じることができると

        反張膝の症状が改善する


と考えられます





今回は、

支える側の足のみについての説明となりましたが、

実際には、

反対側の足の動き



頭や体の動き

といった複雑なことも

感じなければなりません





以上のように、

麻痺側の足において、

   足の動きや足の裏の感覚の変化

      といった体性感覚の変化を

             適切に感じる


ことができるようになると

反張膝が改善する可能性

はあると考えます





これが、認知運動療法の考え方からみた

「反張膝」の治療における考え方

になります






しかし





ここで問題なのが

「体性感覚を適切に感じる」ことは、

    患者さまお一人では難しいことが多い


ということが挙げられます





これまでの記事でもあったように、

患者さまの多くが

「感じる方法がわからない状態」

であり、

「何を感じればよいのかわからない状態」

であると考えます






患者さまの脳の損傷具合が

一人一人によって異なる
ために、

どのような体性感覚を

   感じることができないことが原因か


また

どのようにすれば体性感覚を

   適切に感じることができるのか


といったことは

患者さま一人一人によって異なる

ことになります





中には、

「良い足のこのような感覚に気をつけてください」

と声をかけるだけで感じることができる方もいます

しかし

多くの方の場合は、

声をかけるだけでは感じることは難しい

ことを経験します





そのような場合は、

セラピストの出番

になります





声をかけるだけでは感じることは難しい

ということは

気をつけ方が誤っている

ことや

その方にとっては難しすぎる

といったことが原因と考えられます

それに対して、

患者さまの反応を見ながら、

気をつけ方を変える

ことや

易しい(感じやすい)問題へと変える

ことなどによって、

「このような気をつけ方であれば感じることができる」

という具体的な方法を見つけることが、

セラピストの役割になるのです







今回、ご質問をいただいた反張膝の可能性がある方の場合、

麻痺側の足で地面に足の裏を着け、

その足で体重を支える

という過程において、記事内あったような

足の裏の体重移動や

踵と膝関節と股関節の位置関係の変化


といった

体性感覚の変化を適切に感じる

ように気をつけていただくことで

歩き方が変化する可能性はあるかと思います





ただやみくもに「気をつける」ことは

難しいかと思いますので、

良い足の感覚を参考にする

とわかりやすいかもしれません





まずは、良い足で

地面に足の裏を着け、

その足で体重を支える

という動きをしていただき、

その時の体性感覚の変化を良く覚え

ていただきます





そして、麻痺側の足で

地面に足の裏を着け、

その足で体重を支える

という動きをしていただき、

良い足で覚えた感覚と同じ感覚を探す

ようにしていただくと、

感じやすいかもしれません





つまり、

麻痺側で適切に感じるために、

    良い方を先生にして、

       正しい感じ方を学習する


ということです






以上、簡単ではございますが、

認知運動療法(認知神経リハビリテーション)の

            考え方からみた「反張膝」の原因


と一つのアドバイスの方法として、

どのようなことに気をつければよいのか

(どのような感覚情報に注意を向ければよいのか


について、説明させていただきました





ご友人の回復に少しでもお役に立てればうれしく思います

何か不明な点がございましたら、

いつでもご連絡いただければ幸いです


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



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脳のリハビリである認知運動療法について知りたい方コチラ






脳のリハビリである認知運動療法の具体的な訓練場面コチラ






脳のリハビリである認知運動療法を

     臨床展開するための考え方についてはコチラ

    (最初の記事から順に読んでいただくとよいと思います





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コメント
この記事へのコメント
ありがとうございました。
懇切丁寧な説明恐れ入ります。
膝関節の構造から注意事項まで大変わかりやすく説明いただきましてありがとうございました。
リハ仲間はnet環境にありませんので早速、話してやりたいと思います。
ありがとうございました。
2010/06/04(金) 09:11 | URL | @太田 #-[ 編集]
回復の願い
>@太田さんv-22

リハビリ仲間の方にとって、
少しでもお役に立てればうれしく思いますv-353

また、何か不明な点がございましたら、
いつでもご連絡いただければ幸いですv-22
2010/06/04(金) 23:56 | URL | 生野達也 #-[ 編集]
大変参考になりました。
生野さん、こんばんは。
私の主人は、今、まさに「膝を曲げながら」の歩行に挑戦中です。
両足ともに不自由があるので、お手本の足が無い状態なのですが、今までは「上げる方の足」ばかりに気をとられていました。
実は「支える方の足」も、しっかりと感じなくてはいけないのですね。
足首のカタさもあって、支える方の足の膝が、かかとより前に行きにくいです。
また本人は、上げる方の足に、どうしても気がとられがちです。(><)
でも、今回のご説明で、よく分かりました。
この話を主人にしてみます。有難うございました。 ^^/
2010/06/05(土) 02:58 | URL | sally #-[ 編集]
土台
>sallyさんv-22

お役に立ててうれしく思いますv-353

>実は「支える方の足」も、しっかりと感じなくてはいけないのですね。

そうですねv-21

クレーン車では、クレーンの先で重たい荷物を持ち上げますv-91
その時、「土台」となる車体がしっかりと固定されていなければ、
不安定になってしまい、本来クレーンが持っている力を発揮することはできませんv-393

同じように片足を楽に持ち上げるには、
反対側の支えている足や腰・体が「土台」となって、
しっかりと支えられていることが大切になると考えますv-354

ご主人が「膝を曲げながら」の歩行ができる日がくることを願っておりますv-353
2010/06/06(日) 23:30 | URL | 生野達也 #-[ 編集]
こんばんは
私は理学療法士の夜間学生です。
反張膝について色々と知識を増やしたくてネットを頼りました。とても参考になりました。ありがとうございました。
またお邪魔します。
2010/12/09(木) 22:54 | URL | 佐藤 #-[ 編集]
反張膝の回復へ向けて
佐藤さんv-22

コメントをいただきまして、ありがとうございます。
ブログの記事が少しでもお役に立てれば嬉しく思います。

今回の内容は、一般的に学校で学ばれる
理学療法の解釈とは少し異なるかもしれませんので、
ご注意ください。

同じ運動を考えるうえでも様々な視点があります。
現在、私は認知運動療法を専門としておりますが、
学生の方の場合は実習などがありますので、
まずは様々な視点を学ばれる姿勢を持たれることが
良いかもしれません。

ぜひとも、また訪問していただければ嬉しく思います。
今後ともよろしくお願いいたします。
2010/12/10(金) 12:29 | URL | 生野達也 #-[ 編集]
ものすごく分かりやすくて
反張膝について調べてみたらたまたまブログ拝見させて頂きました!
まだ2年目のPTで、ペーペーで悩むことも多くて、ぜひ参考にさせて頂きたいと思います!
認知運動療法、、、勉強していきたいと思います!
2014/04/21(月) 22:52 | URL | いくやん #-[ 編集]
ありがとうございます!
>いくやんさん

コメントを頂きまして、ありがとうございます!!

ぜひとも臨床にお役に立てて頂けると嬉しいです☆

5月末に奈良県でセミナーがあります。
http://neurocognitive.blog105.fc2.com/blog-entry-550.html

良かったら御参加下さい!!
2014/04/22(火) 13:01 | URL | 生野達也 #-[ 編集]
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