脳梗塞・脳出血や整形外科疾患の後遺症に対する新しいリハビリ方法である認知運動療法(認知神経リハビリテーション)の紹介。 麻痺や痛み・しびれの回復へ向けた日々の取り組みや基本的な考え方の紹介、相談コーナーもあります。

2017/04123456789101112131415161718192021222324252627282930312017/06

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
何度も登場している痺れが強い右片麻痺の患者様

前回は、とても良い変化がありました

それが今回、訓練で学習したことを

注意しているのに痺れてしまう

とは、なぜでしょうか

回復にもがあるようです


ブログランキングに参加しています
少しでも多くの方に認知運動療法を知っていただくために、
皆さんの応援をよろしくお願いいたします
皆さん応援が力になります  以下のバナーをワンクリックお願いいたします
人気ブログランキングへ1票  ブログランキングのバナー
日本ブログ村 リハビリへ1票 にほんブログ村 病気ブログ リハビリテーションへ


何度も登場している痺れが強い右片麻痺の患者様

(詳しくはコチラ①コチラ②コチラ③コチラ④コチラ⑤コチラ⑥コチラ⑦






前回の訓練では、

機能回復への壁を一枚超える

ことができました





股関節のスーッと開く感じに注意を向けると

筋緊張が制御されるとともに、

キーンとする痺れを伴う異常な感覚が軽減

しました





訓練の後には、

スーッと動く感じに注意しながら付け根(股関節)を動かすこと



スーッと足を動かしながら立ち上がること

を自宅でも注意していただくように

指導させていただきました





果たして、

自宅での生活がどうなっているのか

気になるところです





早速、伺ってみます





すると





患者様「家でも気を付けているけれども、痺れが強くなってしまうんよ

    付け根(股関節)が動いている感じに注意するけど、

    痺れが強くてわからない

    「歩くとロボットにようになってしまう

          悪くなっているような気がします





歩く様子を見てみると、

麻痺側の足を前方に振り出す際、

良い方の足への重心移動が不十分であり、

麻痺側の足先が引っかかってしまい、

足全体の筋緊張が高くなってしまいます





前回は、

仰向けで付け根(股関節)に注意を向けながら、

奥様が股関節を外に動かす

ことも指導していましたが…





患者様「痺れがきついから、それどころではない





とのこと





先週の訓練が、

自宅での生活につながっていない

ことに加えて、

歩きにくくなっているようです





前回の訓練で学習したことを

気を付けているのに痺れが軽減しない

のは、なぜでしょうか









リハビリを受けられている方の中には、

気をつけているけれども

     痺れや痛みが出現してしまう

     うまく動くことができない


というお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか








ポイントは、

なにを感じるのか

ということと

感じ方

にあると思います








再度、評価を進めます





仰向けで、

付け根(股関節)がスーッとする感じ

に注意を向けながら、

セラピストが股関節を外に動かします





前回は、

スーッとする感じ

になかなか注意が向かず、

苦労しました





前回の訓練内容を

学習していただいているようであれば

前回よりも簡単に注意が向くはずです





すると





患者様「スーッと動いている感じがわかりますね





股関節の筋緊張も制御されています





セラピスト「今は、キーンとしていますか





驚き





患者様「今は大丈夫ですね





前回よりも

簡単に注意を向ける

ことができています





前回の訓練内容が

学習できていてた

ようです





しかし





痺れが強くなってしまった

のはなぜでしょうか





ここで、患者様の言葉を思い出します





患者様「付け根(股関節)が動いている感じに注意するけど、

                     痺れが強くてわからない

   「痺れがきついから、それどころではない





患者様は、

痺れが強いから感じることができない

と考えてらっしゃることが分かります





従来の考え方では、

痺れを感覚障害の一種と捉え、

痺れがあるから感じにくい・動きにくい

と捉えていました

WS000000_20100228182215.jpg






患者様の言葉からは、

従来の考え方であることがわかります





脳のリハビリである認知運動療法では、

感じることができないから痺れや動きの問題が生じる

と考えています

WS000001_20100228182215.jpg






近年の研究では、

CRPSなどの痛みの原因として、

視覚と体性感覚が不整合になっていること

が考えられています(詳しくはコチラ





つまり、

見た世界と体が動いた感じの世界がバラバラになってしまうと

脳が混乱してしまい、痛みが生じる


ということです





脳のリハビリである認知運動療法の考え方と似ています





痺れや痛みを改善するためには、

訓練を通じて、

体性感覚(運動に関わる感覚)を適切に感じる

         とともに視覚との整合性をつけること


が必要になります





感じることによって、

動きやすくなり、痺れが軽減する

ことを実感していただくことで、

「痺れがあるから感じることができない」

という考え方から

「感じることが痺れを軽減させる」

という考え方

に変わっていただくことが必要になります





ここで重要になるのが、

どのような感覚情報を感じればよいのか

ということです





前回の訓練では、

付け根(股関節)の動き

に注意していただきました





仰向けでの動きや訓練直後の動作では、

痺れが軽減しましたが、

日常生活の動作の中では痺れは軽減しなかった

ようです





そこで、閃きます





歩く動作には、

股関節だけではなく、

多くの関節が動いています





動きの変化だけではなく、

足の裏で地面を支えている感じ

なども変化します





動きの中で、痺れを軽減させるためには、

歩く状況に応じて、

  多くの感覚の変化に注意を向ける


ことが必要になります





今回の患者様では、

付け根(股関節)の動く感覚だけではなく、

歩く動作に関わる他の感覚とを

   関係付けて注意を向けることができていなかった


ために体性感覚と視覚の整合性が不十分となり、

日常生活で痺れが出現していると考えました





起きる際には、

付け根(股関節)や膝関節の動きに注意しながら、

ゆっくりと行うと痺れが出現しにくくなりました





いよいよ歩く動作です





患者様は、

付け根(股関節)や膝関節の感覚は、

注意を向けていれば感じることができますが、

麻痺側の足関節や足の裏の感覚は、

注意しても感じることがまだ難しい状態です





今の患者様の状態で、

付け根(股関節)や膝関節の動きの感覚と

どのような感覚を関係付ければよいのか





訓練前の歩く様子を思い出します





麻痺側の足を前方に振り出す際、

良い方の足への重心移動が不十分でした





足を前方に振り出す際には、

付け根(股関節)や膝関節の動きだけではなく、

左右の重心移動にも注意しなければなりません





麻痺側の足を振り出す前に、

十分に良い方の足に体重をかけていなければ、

麻痺側の足が引っかかってしまいます





そこで





注意しても感じることができない足のことは

難しすぎると考え、

注意すれば感じることができる

付け根(股関節)・膝関節と左右の重心移動を関係づける

ことにしました





具体的には





右足(麻痺側)を出す前に、十分に左足に体重を移すこと

右足(麻痺側)を出すときには、力を入れずに

         付け根からフワリと振り子のように出すこと


に注意を向けていただきました





すると





どうでしょう





とても軟らかく足を振り出すことができています





痺れの様子が気になるところです





すると





患者様「あぁ~こういう風にすればよかったんですね

    「今は、かなり痺れが少ないです





歩く動作に必要な感覚を感じること

ができるようになることで、

痺れが軽減し、運動も改善しました





どうやら

感覚を注意することの重要性

は理解していただいていたようですが、

歩く動作において、

なにを注意すればよいのか

が明確ではなかったようです





なにを注意すればよいのか

は、個人個人によって異なる上、

動作によって異なるために、

患者様ご自身では気がつきにくい

ことが多いと感じます





しかも

注意しても感じることができない

感じているようで良い方の感覚とは違う


ということが多く、

なにを注意すればよいのか

どのようにすれば感じることができるのか


を見つけることがセラピストの役割になります





今回の患者様は、以前は

注意しても感じることができない

動作において注意することが重要だと思っていない


状態でしたが、現在は、

注意すれば感じることができる

動作において注意することの重要性をわかっている


状態へと変化してきています





訓練によって、

学習が進んでいるのを感じます





あとは、動作において、

なにを注意すれば痺れが少なく行えるのか

についての学習がすすめば、

日常生活における痺れが軽減すると思います





そのことを、

患者様と奥様にお伝えしました





訓練後…





患者様「気をつけても痺れてしまうから、悪くなっているのかと思ったけど、

          気をつけ方が悪かったんやね

    「良くなっているといってもらって安心しました

              これなら、家でもできそうです





そして、最後に…





今日のポイントを印刷してお渡ししました

WS000005_20100228231110.jpg



患者様「訓練のことを忘れてしまうこともけど、

               これなら大丈夫ですね





患者様と奥様の笑顔が印象的でした





今後は、紙を見なくても

患者様お一人で注意することができるようになる

ことが目標になります





来週が楽しみです







機能回復の過程においては、

回復の波があるように思います

WS000003_20100228231125.jpg





今回のように、

訓練で学習したことを日常生活で行おうとして、

上手くいかないこともあります





その都度、

日常生活のどのような場面で問題が起こるのか

を伺うと共に、

どのような運動の異常が起きているのか

どのような認知過程の問題か


を評価して訓練につなげることが重要になります





波打ちながら回復へと進む患者様に

寄り添って歩んで行きたいと思います





一歩ずつ前へ



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



お体や認知運動療法についての無料メール相談を受け付中

   脳梗塞や脳内出血、整形外科疾患などによる障害をお持ちの方やセラピストの方などで、  

   ご希望の方はブログ左の「無料相談メールはこちら」に入力していただくか、

   コチラのメールアドレスまでメールをいただければ幸いです  

          『neurocognitive.rehabilitation@gmail.com』





脳のリハビリである認知運動療法について知りたい方コチラ






脳のリハビリである認知運動療法の具体的な訓練場面コチラ






脳のリハビリである認知運動療法を

     臨床展開するための考え方についてはコチラ

    (最初の記事から順に読んでいただくとよいと思います





ブログランキングに参加しています
本日もブログ読んでいただきまして、ありがとうございます
 
よろしければ本日も応援のワンクリックをお願いいたします
ただ今2位 日本ブログ村 リハビリへ1票 にほんブログ村 病気ブログ リハビリテーションへ
ただ今73位 人気ブログランキングへ1票  ブログランキングのバナー



コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://neurocognitive.blog105.fc2.com/tb.php/276-f8e9c60f
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。