脳梗塞・脳出血や整形外科疾患の後遺症に対する新しいリハビリ方法である認知運動療法(認知神経リハビリテーション)の紹介。 麻痺や痛み・しびれの回復へ向けた日々の取り組みや基本的な考え方の紹介、相談コーナーもあります。

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従来のリハビリテーションとは異なる認知理論に立脚した訓練を行う際、

新しい視点に立って患者を観察することが重要と言われています(第1回マスターコース文字起こし資料)

認知理論に立脚した観察から病態解釈を行うことで、

どのような訓練を選択するかが決定されると言われています

つまり、認知運動療法の訓練を行う際には、「新しい視点に立った観察」を行うことが求められます

認知運動療法における観察では、Anochinの提唱する

「機能系(functional system)」

の概念を取り入れています(第1回マスターコース文字起こし資料)(子どもの発達と認知運動療法P8~)

今回は、「新しい視点に立った観察」を行うための

「機能系(functional system」について整理したいと思います


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機能系とは、

「生体が、質的に規定されたあらゆる活動を動的に形成する過程で形づくられる統合されたユニット」

と定義されています子どもの発達と認知運動療法P8~)

この概念に立脚し、

「主体が環境世界とどのような相互関係を構築しようとしているかという目的に応じて

中枢構造(中枢神経系)と末梢構造(複数の関節や筋肉)の様々な要素を

選択的に結合させながら随意運動を制御している」と解釈されています(第1回マスターコース文字起こし資料)

また、ある要素に問題が生じれば他の要素が目的の達成に重要な役割を果たすようになるといった

運動機能の互換的特質が認められると言われています認知運動療法入門―臨床実践のためのガイドブックP81)



機能系の概念を先に挙げた運動の捉え方と合わせて考えると、

ある特定の行為にどのような目的(機能)があるのかに応じて、

中枢神経系に必要な情報の種類や関係性は異なる
と考えます

ある特定の目的を持ったひとつの行為は、

時間的・空間的な目的の変化に応じて複数の構成要素(コンポーネント)に分けられます(図5)
構成要素
また、身体の各部位は、行為において重要な目的があり、機能単位と呼ばれています(図6)
機能単位
機能単位とは、「身体と環境との相互作用における最小単位」と定義されています

以上のことより、

機能単位を理解し、機能系の概念に基づいて

行為を構成要素として分類することによって、

セラピストが改善することを目的とした行為に応じた

重要な情報を特定することが可能になる


と考えます


踵接地期を例に挙げて以下に述べます


踵接地期は、股関節屈曲位、膝関節伸展位、足関節背屈位、踵部で地面に接地するという運動であり、

「足を地面に接地する」という機能(目的)があります

遊脚期から踵接地期にかけての運動と下肢の機能単位を考えると、

踵接地期では、

股関節の運動覚による下肢の方向付けの認知、

膝関節の運動覚による身体と床との距離の認知、

足関節の運動覚の認知、

踵部の圧覚の認知

を行うことが必要になると考えます

踵接地期に、これらの情報を認知することが困難になると、

運動の異常(特異的病理)が生じることとなります

脳卒中患者に特有の膝関節屈曲位、内反尖足位で接地するというような現象も、

このようなことが一要因とも考えられます



上記の「運動機能の互換的特質」があるために、

中枢神経系が必要な情報を得ることができない場合は、

他の情報を用いて補おうとします


「他の情報」というのは、本来、特定の行為の目的に必要な情報ではないために、

中枢神経系は異なった運動シークエンスを組織化することになります

その結果、運動の異常(特異的病理)が生じるのが「代償」のメカニズムであると考えます

つまり、

他の情報を用いることでしか

環境世界を「知る」ことができない結果が代償であり、

異常な運動シークエンス(特異的病理)を用いることでしか

世界に意味を与えることができない状態


であると考えます


臨床上よく観察される前述の踵接地期に膝関節屈曲位、内反尖足位で接地するという

運動の異常を例に対する一つの解釈として以下に述べます


膝関節の運動覚を用いて身体と床との距離を認知することが困難なため、

ハムストリングスの筋緊張が亢進といった特異的病理が出現することで膝関節屈曲位となり、

膝関節によって身体と床との距離(骨盤から踵部の距離)を認知することができない結果、

足関節を底屈させることで、骨盤から足尖部で身体と床との距離を認知しようとしていると考えます

また、踵部の圧覚によって床との相互作用を認知することが困難なため、

足関節を底屈し前足部で圧覚を認知しようとしているとも考えられます



したがって、認知運動療法における運動の評価では、

認知過程の問題によって、中枢神経系がどのような情報を認知する
 ことが困難か


代償としてどのような情報を認知しているのか

その際にどのような運動シークエンスが組織化されているか
 (どのような特異的病理が出現しているか)


ということを明らかにすることが重要と考えます



今回、運動を観察する視点について整理してみました

不足している点などございましたら、ご指摘していただければと思います

よろしくお願いいたします


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コメント
この記事へのコメント
No title
相互リンクのお誘いありがとうございました。僕のブログはリンク設定をさせていただきました。今後とも、宜しくお願いします。
2008/11/17(月) 23:05 | URL | 狂花 #-[ 編集]
こちらこそよろしくお願いいたします
>狂花さんv-22

相互リンクを了承していただきましてありがとうございますv-353

私の方もリンク先に追加させていただきましたv-278

今後ともよろしくお願いいたしますv-22
2008/11/18(火) 06:14 | URL | 白いなまけもの #-[ 編集]
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