脳梗塞・脳出血や整形外科疾患の後遺症に対する新しいリハビリ方法である認知運動療法(認知神経リハビリテーション)の紹介。 麻痺や痛み・しびれの回復へ向けた日々の取り組みや基本的な考え方の紹介、相談コーナーもあります。

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今週から、長期実習の学生さんを担当しています

認知運動療法(認知神経リハビリテーション)の臨床を見学していて、

わからないことだらけだと思います

学校で習っていないこともあり、初めは戸惑うことも多いです

そんな中

臨床場面を通じて、学生さんが目を輝かせたのを感じた瞬間がありました


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今週から、長期実習の学生さんを担当しています

実習に来た学生さんのほとんどが、

訓練室の雰囲気に初めは戸惑います







それは、なぜか






セラピストが、全員、

認知運動療法(認知神経リハビリテーション)をしている


からです





セラピスト全員が患者さんにスポンジを当たりしながら、

会話している風景は異様かもしれません



学生さんには、

「学校では習っていないことなので、焦らなくてよい」

「せっかく、ここに実習に来たのだから、少しずつ勉強しよう」


と言っています




とは言いながらも…




見学をしていても、わからないことだらけのはずです



少しずつでも理解してもらおうと、

一つ一つ説明するようにしています



学生さんに理解してもらえるように説明することは、

自分の勉強にもなります



それでも、なかなか理解できないようです





そんな中





学生さんが目を輝かせる一場面がありました





学生さんが担当している、大腿骨頚部骨折の患者さん



仰向けで寝た姿勢で、セラピストが股関節を動かすと、

患側の股関節周囲の筋緊張が亢進しています

その時、

患者さん「こっちの足は重たいね足全体が腫れぼったい感じがする

とおっしゃいます



また、骨盤を左右に回旋させると、

健側へは軽く回旋することが可能ですが、

患側へは途中から抵抗感があります

初めは、

患者さん「どちらも軽くいくよ

とおっしゃっていましたが、

セラピストが注意を向けていくと、

患者さん「悪い方がいきにくいね良い方はお尻の横に体重が乗るけど、

     悪い方はお尻の横に体重が乗らない


をおっしゃいます



患側の臀部の外側には、手術の跡があります





そこで、仮説(詳しくはコチラ)を立てました

「臀部外側(術創部)周囲の触・圧覚情報が

適切に認知できていないために、

骨盤回旋時に筋緊張が亢進しているのではないか」


この仮説を検証するために、訓練を行います





その前に



学生さんに訓練前後の変化を実感してもらうために、

股関節や骨盤を動かした際の抵抗感を体験させました





いよいよ、訓練に入ります



患側の臀部外側で、

硬さの異なるスポンジを識別する課題

を行います



患者さん「…これは硬いね  …これは軟らかい



以外にも、硬度の識別は可能でした



しかし



硬度の識別は可能でも、注意を向けている情報が誤っているかもしれません



言葉で、どのような知覚仮説(詳しくはコチラ)を立てているのかを確認します



セラピスト「どのようなところから、これが硬いと考えましたか



患者さん「触った時に、硬い感じがするからね



身体外部(詳しくはコチラ)の物体へ注意が向いています

身体内部(詳しくはコチラ)へ注意を向けることで、変化が見られるかもしれません



セラピスト「硬い物と軟らかい物によって、体の触れかたは変化しますか



患者さん「硬い方が強い  軟らかい方が弱い



身体内部へ注意が向きました

セラピストも臀部に接触させているスポンジを介して、

筋緊張が制御されるのがわかります





しかし





筋緊張の制御は不十分です



まだ、問題があるのかもしれません

より具体的に身体内部の変化へ注意を向けてもらうように導きます



セラピスト「強い時と弱い時で、お尻の感じは変わりますか



患者さん「どっちでも一緒やね 変わりない



どうやら、「お尻の感じの変化」について、良く理解できない様子です





そこで





視覚を用いて、身体内部の変化に注意を向けるよう導きます



手のひら1

セラピスト「少し押すと、お肉が少しへこみます



手のひら2

セラピスト「強く押すと、お肉が大きくへこみます



患者さん「言われてみればそうやね

理解していただいたようです



いよいよ、患側で「お尻のお肉が変化すること」に注意を向けます



セラピスト「先ほど、手で見せたようなお肉がへこむ感じが、

      お尻で感じるか探してください





すると





患者さん「弱い時も強い時も、お尻は突っ張っていて変化しない



注意を向けても認識することができません



あきらめずに、健側で「お尻のお肉が変化すること」に注意を向けます

そのあとに、運動イメージを用いることで、

患側でも認識することができるかもしれません



セラピスト「それでは、良い方で感じてみてくださいね



患者さん「あぁ こっちはお尻がへこんできますね

     弱いと少しへこんで、強いと大きくへこみます



健側では認識することができました

あとは、健側の運動イメージを用いて、患側で認識できるかどうかです

強い刺激では、機能乖離の解除が起こりにくいので、

弱い刺激である軟らかいスポンジから行います



セラピスト「それでは、悪い方で今から弱い方を触りますので、

      良い方のような少しへこむ感じを探してください








セラピスト「どうですか







患者さん「今は、こっちでもへこんでいるのがわかります

身体内部の変化を認識することができました



嬉しいことですが、まだ、終わりではありません



セラピスト「それでは、強い方でも触りますので、

     今より大きくへこむ感じを探してください







すると







患者さん「今は、大きくへこんでいます

セラピストも臀部に接触させているスポンジを介して、

筋緊張がさらに制御されるのがわかりました



このまま、硬度を識別する課題を行いました





訓練後





セラピスト「今はお尻の突っ張りはどうですか



患者さん「あれ 今はだいぶ軟らかくなっていますね



訓練を通じて、認知過程(詳しくはコチラ)を活性化し、

適切な情報を認識することができた結果、

筋緊張が制御されると共に、

「突っ張る」という意識経験も変化した


と考えます




それでは、いよいよパフォーマンスにつなげます




セラピスト「先ほど、お尻の横に体重が乗らないとおっしゃっていました

      今から悪い方に腰をねじりますので、

      先ほどのような、お尻の横が強く当たるにつれて、

     お尻が軟らかくへこむ感じ
を探してください



仰向けで骨盤を患側へ回旋させます

パフォーマンスで言うと患側への寝返りや起き上がりになります









すると、どうでしょう










先ほどと比べて、かなり抵抗感が軽減しています



患者さん「おぉ







どうしたのでしょうか







患者さんさっきより、すごく楽になったわ お尻も軟らかい



患者さんも驚いていました





その後に、患側の股関節を動かしてみると…



股関節周囲の筋緊張も制御されています



患者さん「さっきよりも足が軽くなった



またまた、驚かれていました



股関節の空間課題を行い、今回の訓練は終了






訓練後の筋緊張の変化学生さんにも感じてもらいます





慣れない手つきで、学生さんが患者さんの骨盤を回旋させます








すると










学生さん「おぉ




学生さん全然、違います

    高かった筋緊張がかなり制御されています




学生さんも驚いていました



認知運動療法(認知神経リハビリテーション)を通じて、

「感じる」コツを学習した結果、

運動が変化することを実感できたようです





訓練後…



今日行った訓練について、一つ一つ説明しました



セラピストの声かけや課題を変更した意味などなど



担当症例ということもあり、理解しやすいようです



話していると、

学生さんの目が輝いてくるのがわかりました



話を終えて



学生さんまだまだ理解はできていませんが、

     一つ一つのことが繋がっているのがわかりました


活き活きした表情で言っていました





認知運動療法(認知神経リハビリテーション)の可能性を

学生さんに感じてもらうことができて、

私にとっても嬉しい一日になりました



学生指導も学習です

学生さんがより良い学習を行えるように導くことが、

指導者である私たちの役割だと考えます



まだ実習は始まったばかり

一歩ずつ一緒に勉強していきたいです



実習を通じて、学生さんが

認知運動療法(認知神経リハビリテーション)に興味を持ってくれれば、

嬉しいことですね



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コメント
この記事へのコメント
認知を変える
 学校で教わらない認知運動療法。初めて認知運動療法に触れる実習の学生さんの気持ちはどのような気持ちなのでしょう。

 一方、私は学生で認知運動療法を知ったことについて今は後悔しています。私は一つのことにのめり込んでしまいがちな性格です。認知運動療法を知り、本当に素晴らしいと思い、先生にも認知運動療法を行う病院で働きたいと以前に伝えていました。
 しかし、それが先生からすると「まだ学生なのに何で?」「周りが見えていないな」と思われてしまっているようです。

 今日、実技試験のフィードバックがありました。
 今回も前回と同様、自分でも分かっていて悩んでいることの指摘が続きました。そして「認知を変えていかなければ今後どんなに勉強しても一緒」とまで言われました。先生なりの配慮なのか、私の好きな認知運動療法を例に出して説明してきましたが、認知が歪みきった私にはもう嫌味にしか聞こえない状態です。ではどのようにして?と質問しましたが「それは自分で考え」とのことです。

 私の悪いところの一つ…自発的に勉強するのは良いが、一人で突っ走って自分の意見こだわりすぎて、他の人に意見を求めなさすぎる。そして言うことを聞かない。特に先生の言いたかったところはここだと思います。 今こうして書き込んでいる自分もまさに上記の通りです。先生からの助言を素直に受け取ることができず、あたかも先生が間違っているみたいに考えてしまっています。しかし矛盾していますが、私は私が間違えていることを知っています。
 私の性格上「納得しないことは受け入れない」という頑固な面があります。これは「=自分の認識できる世界しか受け入れられない」ということです。私はそれでは駄目だということは重々承知しています。しかし納得がいかない状況では頭が混乱してしまうのです。


 どうやら私はこのままだと留年してしまいますね。しかし今は認知が歪みまくっていてとても冷静に物事を考えられる状態ではないです。

 私は認知運動療法をしばらく封印します。本当は夏休みに認知運動療法の勉強をして、勉強会とか参加して認知運動療法のことをもっと詳しく知りたかったのですが、私の性格では学生の内に認知運動療法を勉強することは学校生活においてマイナスに作用するのです。
 今の私にとって必要なのは「素直に作業療法を勉強すること」です。

 長々と失礼しました。認知が歪みまくっているので文がめちゃくちゃですいません。
 ただ、今でも認知運動療法は素晴らしいと思います。冷静さを取り戻したらまた書き込ませてください。
2009/08/06(木) 23:51 | URL | getemono #NUpTSsbk[ 編集]
歩む道
>getemonoさんv-22

わかってはいるけれども、納得がいかない…
大きな葛藤があるのですね。

学校の先生が考えておられることは、わかりかねますが、
きっとgetemonoさんのことを思って言ってくれているのではないでしょうか。

私も視野が狭い性格で、のめり込んでしまうタイプです
。就職してからは、先輩から視野を広げるように言われてきました。
「なんでそんな事を言うのだろう」
「自分がやりたいことをさせてくれたらいいのに」
と思ったこともありました。

私の場合は、「先輩方は私のためを思って言ってくれている」と感じたので、
不本意ながらも、「言われたことを一度やってみてから、考えよう」と気持ちを切り替えて、新しことに取り組んだことを覚えています。

今となっては、指導していただいた先輩方への感謝の気持ちでいっぱいです。
ある程度、広い視野を持ったうえで、認知運動療法の臨床に飛び込むことができて本当によかったと思っています。

私も今は、たくさんの後輩たちを指導することも多くなりました。
ある人が不得意なことや嫌がることを指摘することは、良い気持ちがすることではありません。
エネルギーを必要とする作業になります。

しかし、「その人のため」を思って、必要な時は指摘するようにしています。
その人に伝わるように言い方を気をつけて…

きっと学校の先生は、長い目で見たときに、今のgetemonoさんにとって必要だと思ったことをおっしゃっているのではないでしょうか。
良い意味で、変化して欲しいと願って…



私は、人はそれぞれ歩む道が違けれども、
今の自分ができることを精一杯すれば良いと思っております。

認知運動療法との出会いが早い方もいれば遅い方もいらっしゃいます。

getemonoさんの場合は、とても早く認知運動療法と出会われましたね。

今は、大きな葛藤を感じておられて、辛い時期かと思います。
今、必要なことを精一杯学ばれて、一回りも二回りも成長された後に、
また、一緒に認知運動療法の勉強できる日を楽しみにしております。
2009/08/07(金) 01:12 | URL | 白いなまけもの #-[ 編集]
ありがとうございます
 本当にありがとうございます。おかげで少しだけ落ち着きました。

 先生から言われたことが自分の為になったと気づくのは何年か後のことなのでしょう。いや、もしかしたら為にならないかもしれません。全て自分が一番分かっていることですから。
 …こういうヒネくれたところを変えなければいけないのも、もちろん分かってます。

 自分が変われるのか変われないのかは私には正直分からないです。私の意思は結局のところ私の脳が生み出したものですから、適切な相互作用による情報が入らないことには私の意思の力だけではどうすることもできないと感じます。
 学校に入学してから、自分を変えようと、いろいろな本を読み、苦手を克服しようと努力はしてきました。それらの本からは、金銭管理の仕方や部屋の片付け方、勉強の仕方など、劇的に効果があった本もありましたが、性格的なことや対人関係に関しては何一つ改善できなかったです。
 もちろん「作り笑い」「意見を聞いているフリをする」「楽しんでいるフリをする」など社会人経験を通して身に付けたことはありますが、それらはニセモノでしかなくストレスになるだけです。
 結局、根本的なことは子供のときから何も変わっていないなと思います。

 それでも、私の脳は一生懸命、できないなりにもその場その場に適応してきたんだなと思います。それのおかげで今があるんだと思います。

 認知を変えるというのは私の今までの適応の仕方を変えるということです。認知の変え方は先生から「自分で考えろ」と言われています。認知行動療法的なことを自分自身に行えということですが、そもそもアスペルガー症候群の私に一人でできるのか疑問に思います。
 
 今日は認知行動療法の本を読みましたが、正直あまり参考にならないですね。場面設定をしてSSTを行うだとか、環境調整をするだとか、ルールを決めるだとか現実的に不可能なことばかりですし、その効果には疑問を持ちます。

 …なんかネガティブなことばかり言ってすいません。まだ認知の歪みは戻りません。

 ただ、白いなまけもの先生のおかげで少し気が楽になりました。本当にありがとうございます。

 今できることを精一杯行います。
2009/08/08(土) 01:37 | URL | getemono #mQop/nM.[ 編集]
一歩ずつ進む
>getemonoさんv-22

今までも多くの努力されてこられているのですね。

私たちが日々、臨床で行っている認知運動療法においても患者さ
んの「認知を変える」ことを目的としております。

「認知を変える」ということは、その人の考え方を変えるということでもあり、難しいことですね。

臨床上は急激に認知を変えることは難しく、ゆっくりと変化してく印象があります。

一人で認知を変えるということは、とても難しいことだと思いますが、これから、getemonoさんにとって一歩ずつでも良い方向に向かうことを願っております。
2009/08/09(日) 22:41 | URL | 白いなまけもの #-[ 編集]
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