脳梗塞・脳出血や整形外科疾患の後遺症に対する新しいリハビリ方法である認知運動療法(認知神経リハビリテーション)の紹介。 麻痺や痛み・しびれの回復へ向けた日々の取り組みや基本的な考え方の紹介、相談コーナーもあります。

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先日、ブログを通じて質問をいただきました

内容は、体幹に対する訓練の考え方についてです

最近のコースでは、体幹の訓練を重要視しているように思います

私見をふまえて答えさせていただきました


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先日、ブログのメッセージフォームを通じてメッセージをいただきました

認知運動療法を実践しているセラピストの方からの

臨床の報告体幹に対する訓練の考え方についての質問でした

今回、質問をいただいた方にブログでの公開について了承をいただきました

メールの内容は以下の通りです



いつもブログ楽しく拝見させていただいています。

ここ最近、寝返り全介助レベルから開始の症例を受け持つことが多く、
メールさせていただきました。
2名の方は脳腫瘍摘出術後、1名の方は頭部外傷の方です。
皆さん、ADL全介助でした。(過去形の方もいますので)

皆さん、背臥位において四肢・体幹における関係性を組織化できない状況にあり、
背臥位における体幹・四肢の関係性の組織化を獲得することが先決と思われ、
実行してきました。

接触課題・空間課題ともに行ってきて、
脳腫瘍のお2人は口頭指示(注意が持続しにくいので)があれば、
寝返りが可能となってきました。

起き上がりは「下肢をベッドから降ろす」と「onelbowからonhandへの切り替え」が
同時に行うことが困難で(位置エネルギーがまったく有効に使えていません)、
未だ介助を要します。

頭部外傷の方は、閉じ込め症候群でもあり、
まったく言語化は出来ませんが、
瞬き、うなずき、時折「はい」と言うような口元の動きがあり、
意思疎通を図っています。最近、左右を問うと明らかな返答(うなずき)が見られ、
寝返りの下肢の誘導に対して、
上部体幹を自ら回旋してくださるようになりました。

四苦八苦しながら、体幹に対する治療を行っています。
今までの私が受講したコースでは、歩行、失行、手の治療の内容ばかりで
体幹の治療の講義受講経験がありません。
よろしければ、体幹に対する治療の考え方をご教授していただけないでしょうか?
文献紹介でも構いません。
地元の勉強会でビデオにて症例相談をしたのですが、
「重症だね」「難しいね」で終わって発展性がなくて困っています。
お時間のあるときにご返信ください。



最近のコースでは、体幹の訓練を重要視しているように思います

臨床でも動作につなげるためには、

上下肢に対する訓練だけでなく、

体幹に対する訓練を行うことが重要


になると考えます



いただいたメールに対して、私見をふまえて答えさせていただきました



確かに体幹に関する資料や講義は、少ない内容に思います

直接、受講していませんが、昨年のアドバンスコースでは、

高知医療学院の鶴埜先生体幹についての講義をされていたようです

資料では、「脳のリハビリテーション整形外科的疾患」において、

体幹についての項があります

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また、今年の学会後のスペシャルセミナーでは、

リゼッロ先生が丸一日をかけて体幹の講義をしていただけるそうです



体幹に対する治療は難しいですね

私が臨床で気をつけているポイントを挙げさせていただきます

両殿部(腰部)と肩甲骨の四点でのスポンジ課題を行い、
  圧覚から位置覚へと関係付ける

体幹の正中位が獲得された後に、頚部との関係性を構築する

仰臥位→背もたれ有りの座位→腰まで背もたれ有りの座位
  →背もたれなしの座位の順番に進める

動作につなげることを考えると、体幹と上下肢との関係性も重要



以上の3つについての詳細を以下に記します


両殿部(腰部)と肩甲骨の四点でのスポンジ課題を行い、
  圧覚から位置覚へと関係付ける


体幹の正中線は左右の身体からの体性感覚情報が

頭頂連合野で統合されることによって生成されるといわれています

また、体幹は起居動作だけでなく、

上肢の動作や立位・歩行においても重要になるそうです

おそらく、上下肢の運動を効率よく行うために

「体幹を固定しておく」という役割(機能)

があるのだと思います

(機能についての詳細はコチラ



最終的には、背もたれがない状態で

両殿部(腰部)と肩甲骨の四点の「長方形」

を保つことが求められます

座位は難易度が高いために、まずは、

仰臥位で以上の四点での

硬度の異なるスポンジを識別する課題を行います

患者さんの多くは、

接触情報も空間情報も変質している

ことがあると思います

「認知運動療法(運動機能再教育の新しいパラダイム)」

「接触から空間へ」とあるように、

まずは接触情報を適切に認知できるように進めます

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すると、特異的病理が制御され、四点の空間情報も整ってくることが観察されます

つまり、

接触課題を通じて、体幹や骨盤が正中位へと変化して行くと同時に

空間情報の正中位の認知も改善する


ことが多くあります

その後に、正中位を基準として、

接触情報の差異によって生まれる空間情報の差異

にも注意を向けていきます(触圧覚と空間情報の構築)



片麻痺の症例では、麻痺側のみでは認知が可能ですが、

左右の比較になると急に認知できなくなる

場合が多くあるように思います

私の症例では左右比較が出来るようになるまで、かなりの時間を要しました



体幹の正中位が獲得された後に、頚部との関係性を構築する


寝返りや座位・立位を考えて、

頚部と体幹の関係性

を構築することが重要になると考えます

患者さんの中には、

頚部・体幹両方の正中位が変質している

ことが多いと思います

頚部を方向付けるときは、体幹が基準になると考えます

そのために、まずは、

体幹の正中位を再構築

することが必要になります

その後に、体幹の正中位を基準として、

頚部の正中位や左右の方向の認知課題

を行います



仰臥位→背もたれ有りの座位→腰まで背もたれ有りの座位
  →背もたれなしの座位の順番に進める


体幹の対象性は起居動作だけでなく、

立位や歩行においても重要になると考えます

いきなり座位で体幹の課題行うことは難易度が高いため、

仰臥位から進めます

仰臥位で、

両殿部(腰部)と肩甲骨の四点の接触・空間情報

が適切に認知できるようになってから、座位へと進めていきます



座位では、はじめは背もたれありの設定で行います

仰臥位での課題を座位で難易度を上げて行うような設定になります

背もたれは頚部まであるものを使用し、

仰臥位と同じように、

両殿部(腰部)と肩甲骨の四点でのスポンジ課題

を行います

殿部や大腿で体幹・頚部を自動的に保持しながら、

体幹の課題を行うために難易度が高くなります



課題の進め方としては、仰臥位と同じように

接触情報の認知から空間情報の認知

へと進めていきます

背もたれありで体幹の正中位が認知できるようになれば、

背もたれを徐々になくすように難易度を上げていきます



また、上下肢の運動へつなげることを考えますと、

体幹の正中位保持を制御しながら上下肢の課題を行う

ことが重要になります

同じ上下肢の課題でも

背もたれがある設定とない設定では難易度が変化します

臨床では、背もたれ有りの座位で、上下肢の課題を行うと認知は可能ですが、

背もたれなしの座位で同じ課題を行うと認知が困難となり、

体幹や上下肢に特異的病理が出現することがあります

臨床上はこのような患者さんが多いと思います



そのような場合は、

腰までの背もたれ(イタリアではこの設定が多いそうです)で行うことや、

体幹と上下肢といった複数へ注意を向けように

セラピストの言語的な援助を行いながら課題を進めます



以上になります



ブログを読んでいただいているセラピストの方の中にも

同じようなことで困っている方も多いのではないでしょうか

皆さんのご意見も伺えれば嬉しく思います



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コメント
この記事へのコメント
No title
お世話になっております。
はじめて、ブログを拝見しました。

なるほど~。。。
理学療法士さんの中でも、TOPレベルの話題のようですね!?
私は、構造医学なるものを少々かじった事があるので、何とか理解できました。

応援していきま~す♪

2009/05/21(木) 02:18 | URL | rich-carlton #-[ 編集]
患者さんの治療
>rich-carlton さんv-22

ブログへの訪問、ありがとうございますv-352

患者さんを治療するということでは、整体もリハビリも共通していますねv-21

応援ありがとうございますv-354
2009/05/21(木) 07:32 | URL | 白いなまけもの #-[ 編集]
No title
体幹・・・私もかなり苦戦していますv-40

開眼・閉眼で使用する知覚が変化しますし、実際なかなか体幹の体性感覚に注意を向けてもらうことが難しいと感じています…

でも、その分上肢・下肢への課題を行う際には体幹の安定性がとても重要であるということも感じていますので、
最近では体幹の評価をまず行うようにしなきゃいけないなと思いましたv-22

現在、週1回の外来の患者さんの治療をさせていただいてるんですが、臥位でのスポンジ課題がなかなか答えられない状態です・・。

今は健側でスポンジの1・3・5を使用して識別課題をしてもらっているのですが、その際に

「スポンジの固さの違いはどのように区別しているのかv-236
ということを質問して、スポンジの沈み込み具合・反発力をどのように感じているのかを記述してもらって、
「その違いははどのあたりで感じているのかv-236
の質問で身体部位への注意の細分化を行っているのですが、
もう少し身体内部の変化に気づいてもらえるような問いかけができればと感じています。

何かいい方法はあるでしょうかv-236
2009/05/24(日) 01:57 | URL | 組長 #-[ 編集]
どのように感じさせるのか!?
>組長さんv-22

なかなか身体内部に注意が向かない方は苦労しますねv-356

どのように感じさせるのかv-361

ということは、これといった方法があるのではなく、
その方の認知過程の問題によって異なると考えますv-352

これも少し長くなりそうなので、記事にさせていただきたいと思いますv-280

よろしくお願いいたしますv-22
2009/05/24(日) 11:59 | URL | 白いなまけもの #-[ 編集]
No title
あぁ…またまたすみません…。
よろしくお願いします。
2009/05/27(水) 23:01 | URL | 組長 #-[ 編集]
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