脳梗塞・脳出血や整形外科疾患の後遺症に対する新しいリハビリ方法である認知運動療法(認知神経リハビリテーション)の紹介。 麻痺や痛み・しびれの回復へ向けた日々の取り組みや基本的な考え方の紹介、相談コーナーもあります。

2008/10123456789101112131415161718192021222324252627282930312008/11

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
現在、脳梗塞に伴う重度の左片麻痺を呈した患者さんを担当しています

左半身に対する注意にも問題があります

中枢部の認識は比較的良いのですが、関節運動に対して痛みが生じることが問題となりました

運動覚の認識に対して、いろいろ援助を行いましたが、やはり痛みは出現

そこで、中枢部へのアプローチに戻ることで光が見えました

そのアプローチとは…


ブログランキングに参加しています
少しでも多くの方に認知運動療法を知っていただくために、皆さんの応援をよろしくお願いいたします
皆さん応援が力になります  以下のバナーをワンクリックお願いいたします
人気ブログランキングへ1票  ブログランキングのバナー
日本ブログ村 リハビリへ1票 にほんブログ村 病気ブログ リハビリテーションへ


現在、脳梗塞に伴う重度の左片麻痺を呈した患者さんを担当しています

その患者さんは、左上下肢の自発的な運動はほとんど認められません

さらに左半身に対する注意に問題が生じています

体性感覚に注意が向きにくく視覚情報に注意が向きやすい

  → 関節運動に対して、「足が前に出ます」などの視覚的な記述が多い

一つの情報に持続的に注意を向けることが困難

  → スポンジから身体に加わる「圧力(強い-弱い)」を知覚仮説にしていても、途中で「物が軟らかい」といった他の知覚仮説を立ててしまう

複数の情報に同時に注意を向けることが困難

  → 一つ一つ聞かれると認識できるが同時に聞かれると認識することが困難


左足関節の運動覚や足底部の触圧覚の認識は困難でした

左下肢の遠位部について「よくわからない」と認識しています

中枢部の認識は比較的良く、股関節や膝関節の運動の認識はある程度可能でしたが、

関節運動に伴って痛みが生じるという問題がありました

同時に軽度の伸張反射の亢進を認めました


現在、中枢性の疼痛に対して、

「中枢神経系に集められる情報間の不整合によって痛みが生じる」

という仮説が提唱されています

つまり、中枢神経系に集められる視覚情報、体性感覚情報、前庭覚情報などの間に

整合性がなくなると結果として痛みが生じるというものです

痛みを改善するためには、各情報間の整合性をつけることが求められます

患者さんは各情報間の整合性をつける前に、個々の情報が適切に認識できていない場合が多いと考えます

特に体性感覚については問題が大きいのではないかと考えます

そのため、

まずは体性感覚情報を適切に認識できるように訓練を通じて認知過程を活性化させます

次に他の情報と整合性をつけることによって、情報間の整合性をつけていきます



以上の知見より、

「関節運動を行うときに運動覚情報を適切に認識できていないのではないか」

と仮説を立てました


訓練においては色々な工夫をしました

健側で運動覚情報に注意を向けたり

患側で行うときには、運動の開始や途中、終了をセラピストの言語で注意させることで、

  注意がそれないように言語で援助したり

複数の情報に注意を向けるように言語で援助したり

座位では難易度が高いと考え仰臥位でも行いました

試行錯誤を行いました





しかし





「痛いっ





特異的病理の制御されません



ショックです


認知過程を適切に活性化できていないということです



どうしよう…







そこで考えました



色々援助しても痛みや特異的病理が制御されないということは


「難易度が高い」


のではないか




今回の場合、運動覚の課題は臥位で行っていたので姿勢の変化で難易度を調整することはできません



そこで仮説を立て直しました



「関節運動を行う前に、地面に接触している臀部の圧情報が認識できていないのではないか」

「臀部の接地感が認識できていない放散反応として下肢の特異的病理が出現しているのではないか」
 


私はいつも「自分だったらどうかな」と考えるようにしています

もし、臀部が接地していない状態で下肢を持ち上げられたら…

きっとリラックスすることはできないと思います

臀部の接地感が認識できていないと、放散反応として下肢の特異的病理が出現するはずです



そこで、仰臥位で臀部の圧変化を評価します



骨盤を回旋させて圧を変化させます



すると



麻痺側への回旋時には筋の動員が少なく支えていない印象です


患者さんも「右のお知りはプニョプニョしているが、左は鉄板のようにかたい」と経験しています


座位保持はできていたので、一見臀部の問題は少ないように見えましたが、

まだ問題が残っていたようです



そこで、仰臥位で臀部における硬さの異なるスポンジの課題へと変更しました


この時にも、体性感覚に注意を向けたり、色々工夫をしました



臀部の圧覚の認識ができるようになると共に、下肢の痛みが減ってきました




臀部の課題を行って1週間




麻痺側での圧覚の認識はまだ不十分ですが、以前よりはだいぶできるようになりました

麻痺側の臀部の経験としても

 「前は鉄板だったけど、今は良い方と似てきている」

と変化しています



すると



関節運動を行うときには、注意を向け手入れば痛みがなくなっていました

特異的病理も制御されています


「臀部の接地感が認識できていない放散反応として下肢の特異的病理が出現しているのではないか」


という仮説が検証されました


これから、運動覚情報を適切に認識できるように訓練を実施していきたいと思います




認知運動療法を行う上でも、中枢と末梢の関係を考えることは重要と考えます

仮説を立てて訓練を行い、セラピストが色々援助しても変化がない場合は、

仮説が反証されているということになります

その時には仮説を立て直さなくてはなりません

姿勢を変化させる事も行います

その時に、末梢の課題を行う前に中枢部の認識がどうなっているのかを評価することが大切になると考えます

臨床においては、中枢と末梢の課題を行き来することが求められます

中枢と末梢の関係性の重要性を改めて感じました



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



お体や認知運動療法についての無料メール相談を受け付中

   脳梗塞や脳内出血、整形外科疾患などによる障害をお持ちの方やセラピストの方などで、  

   ご希望の方はブログ左の「無料相談メールはこちら」に入力していただくか、

   コチラのメールアドレスまでメールをいただければ幸いです  

          『neurocognitive.rehabilitation@gmail.com』





脳のリハビリである認知運動療法について知りたい方コチラ






脳のリハビリである認知運動療法の具体的な訓練場面コチラ






脳のリハビリである認知運動療法を

     臨床展開するための考え方についてはコチラ

    (最初の記事から順に読んでいただくとよいと思います





ブログランキングに参加しています
本日もブログ読んでいただきまして、ありがとうございます
 
よろしければ本日も応援のワンクリックをお願いいたします
ただ今2位 日本ブログ村 リハビリへ1票 にほんブログ村 病気ブログ リハビリテーションへ
ただ今73位 人気ブログランキングへ1票  ブログランキングのバナー



コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://neurocognitive.blog105.fc2.com/tb.php/11-e944c46e
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。